奈良探索   12月22日

{ By k.kashii , In , 8:12 }

奈良駅に降り立った。久しぶりに来て見ると、駅舎が新設されている。
歴史的建造物の旧駅舎は、観光情報室となっていた。
そこからとぼとぼと三条通を探索し、三条通からさらに狭い路地裏へと迷い込むと、
昭和の初期から建っているとおぼしき古い平屋の三軒長屋に出くわす。
こうした不動産の所有者の場合、入居者を立ち退かせ、建物解体し、
新たに収益マンションを建設する、という話はよくある話。
そんなことを着想しながら、さらに歩いていると、大邸宅に出くわす。
表札には「松田」とある。きっと、明治時代からの大地主に相違ないだろうと、合点しつつ、
再び、三条通に出たのであった。

冬の菊   12月15日

{ By k.kashii , In , 11:26 }

「寒菊の朝を名残の夕べかな」
「酒飲んで布団かぶって海を飛ぶ」
「霜の朝岩波文庫を鳥よ飛び立て」

寒い朝の思い出を夕方にまで、
余韻を抱いて、いくつかの俳句が生まれた。

不動産あれこれ   12月8日

{ By k.kashii , In , 8:04 }

不動産の仲介ビジネスをやっていて、難しいことのひとつは、売買価格の交渉である。
売り手と買手との価格乖離をどう収斂していくか、その交渉が至難の技。
双方それぞれの利益が反するのだから、当然のこと。これが商売だから、この技に
長けていなくて商売ができるわけがない、と言ってしまうこともできる。
押してダメなら引いてみよ、という古来の手法がやはり有効なのか?それとも、簡単に進まない案件は、さっさとあきらめるという潔さが大事なのか?
いま言えるのは、売り手買い手双方の事情を熟知し、その心を掴むことが有効だ、ということくらい。
まあ、すぐには妙案が見つからないだろう。

日本人  12月1日

{ By k.kashii , In , 16:54 }

日本人として誇りに思うことは何だろうか?
日本人は小さなことにこだわるほどによさを発揮する。団扇に描いた絵画、
それは省略の聞いたものほどいい。光琳の作などは最高。
あるいは、俳句。吹けば飛ぶようなものではあるが、いつでも口づさめることがなにより。
やっぱり、芭蕉や蕪村の作は楽しい。
相撲もそうだ、限りなく小さな土俵で、
しかも手が土俵に付いたら負けという瞬間に勝敗が決まるスポーツ。
日本人は、小さなものへと限定されるほどに、そのよさ・美意識・価値観を発揮する民族である。
私はそのことを誇りにしたい、と思う。