ペットボトルの俳句  9月29日

{ By k.kashii , In , 7:25 }

「ペットボトルのペコッと鳴って 身にしみて」
「秋夕焼けよりもゆたかに 顎のひげ」
「暗闇は冷ややかにして あばら骨」
「さわやかに雲にまたがる禿頭」

ここ十年であっという間に日本中を席巻したのは、数々の種類のペットボトル。
それを俳句にしてみました。
その句の後に続く3句は、実は、あの三賢人、三聖人を歌った句。

ソクラテスについて  9月22日

{ By k.kashii , In , 7:30 }

ソクラテスと孔子の共通点は、ともに貧乏な暮らしぶりだったこと、ともに立派な役職に就いたりしなかったこと、ともに、多くの若者に慕われたこと、ともに、よく生きることについての考察を深めたことなどである。
一方、二人の違いは、孔子はほとんど神性なことを排除したが、ソクラテスはそれを徹底して排除・無視できなかったこと。彼はその弁明の中で、自分の行動や思考が神託のお告げを出発点としていることを披露している。ここに、西洋文明・西洋人の限界を見る。東洋人は、孔子も仏陀もみな、神性な価値観を拭い去ったところに、新たな価値観を創造したから。

鷲田清一   9月15日

{ By k.kashii , In , 7:46 }

このところ鷲田清一の書物を何冊か読んでいる。
「じぶん」という人間の原点を大切にして哲学している姿勢。
これまでのわが国の哲学書に見られるような「難解な漢字熟語」を駆使した文面でなく、
普通の日本人が日常語として使っている言葉で、哲学している姿勢。
さらに、今日的出来事・現象の中でも、これまでの哲学者が見てみないふりをしてきたもの、
思考の対象としてこなかったもの、つまり、ファッションに纏わることがらや性的なことがら、
取るに足りない日常生活に纏わることがらを哲学している姿勢。
これらの姿勢が気に入った。
そして、「じぶん」と「他者」とのかかわり方を探求することで、現代社会を救おうとする姿勢に
いたく感動している。

生活文化宣言  9月8日

{ By k.kashii , In , 7:24 }

20年前からわが頭の中にこびりついている言葉・・生活文化
経済中心主義の近代社会から、生活文化中心主義の社会への変化を提唱したい、という想い。
ところで、この生活文化という表現の中身は?
それはまず、産業発展・科学技術革新の時代の後に来るもの、金儲けや生産高、あらゆる経済的数値などの対極にあるもの。
ひとびとのくらしの質を問う姿勢であり、ひとびとの心や身体の有り様に焦点を当てる生き方であり、
いわゆるスポーツ・芸術活動・ボランテイア活動・教育や環境を重視する活動であり、人と人との
つながり方を基調する暮らし方である。
このような生き方をする人々が注目され、そこに権力も収斂され、社会が変革していく・・・
今日からは、永年、頭にこびりついたこの想いを、口に出していこう。
そうした意味で、わが生活文化宣言なのである。

富田林市の街   9月1日

{ By k.kashii , In , 7:28 }

外環状線を北に走って、富田林市に入る。
小人達が住んでいるに違いないあの白い小枝のような「PL塔」
に近づくと、道路の両側には、さまざまな大型店舗が並んでいる。
この国のどの町の中心街にある決まりきった店舗達。
もっと、もっと、個性的な街づくりができないものか。
ふと見ると、昔ながらの仏壇屋が・・ 和菓子屋が・・
歴史的寺内町を大切にしようとするこの町ならではの心意気を
感じながら、この町を通り抜けた。